Q1:ベストな通勤時間の限度は?また、通勤時間の悪影響を受けない対策法とは?
『科学的な適職』には「通勤時間が長くなるほど人生が不幸になる」とありますが、どのくらいの通勤時間までが健康に被害を及ぼさないのでしょう?
また、どうしても通勤時間を変えられない場合、通勤時間の悪影響を受けない対策法はあるのでしょうか?
[ 回答 ]
まず、ベストな通勤時間とは「ゼロ」ですね。笑 データによると、通勤時間は短ければ短いほど良い。悪影響の上がり幅が大きくなるポイントというのも特にないんですね。わりと綺麗に時間に応じて増加していく感じです。
通勤時間ってすごく無駄感があるじゃないですか。この「自分は今無駄な時間を過ごしてるなあ」っていう感覚が、脳に悪影響を及ぼすんですよ。
つまり、通勤時間の悪影響を受けないためにはそういう無駄な時間を過ごしている感覚を消せばいい。有意義なことをすれば良いんです。なんだったら「今自分は、偉大なる仕事を行うために移動しているのだ!」って自分に言い聞かせるのも良かったりします。笑 分かりやすいのは勉強や読書ですね。自分に役に立つものは何か、見極めてやるのが一番良いですね。
Q2:同じ作業に飽きてきたら?仕事のマンネリ化対策
「人間のモチベーションがもっとも高まるのは、少しでも仕事が前に進んでいるとき」(P110)とありますが、毎日の仕事がマンネリ化してきたとき、モチベーションを上げるための具体的な方法はあるのでしょうか?
[ 回答 ]
仕事がマンネリ化しているということは、作業がつまらなくなっているということなので、作業の難易度を上げてみると良いと思います。方法はいろいろありますが、一番手っ取り早いのは作業時間を短くすることですね。この時間までに終わらせる、みたいな時間設定が一番分かりやすいです。
アプリを使ってみるなど、仕事を全く別のやり方でやってみるという方法もありますね。毎回ちょっとずつ内容を変えていくと学習効率って上がるんですよ。勉強もそうなんですけど、同じような問題を解く時も今回は手書きのノート、次はPCというようにやり方を変えていくと学習効率が上がります。手順を変えてみるのもやり方を変えることになりますね。
人間のモチベーションというのは、かなりのところまで難易度設定で決まるので、仕事に飽きてきたと思ったら時間や方法を変えて難易度設定をいじっていただければと思います。
Q3:仕事への満足度の判断方法とは?
仕事に特に刺激を感じず安定している状態は「仕事に満足している」と判断していいのでしょうか? その場合、趣味などに力を入れるべきでしょうか。
[ 回答 ]
仕事に刺激がない状態でも満足感があるのなら「満足している」と判定して良いし、刺激がないことで満足感がないと感じるなら「満足していない」ということになりますね。安定が好きな人は刺激が少ない状態で満足するだろうし、好奇心旺盛で刺激を強く求めるような人はそれでは満足できない。
趣味などに力を入れるべきか、とありますが、「仕事で満足感を得られない場合、趣味に力を入れれば仕事の満足感も上がる」というデータがありますね。メカニズムはよくわかってないのですが。だから別に仕事に満足できなくても趣味に力を入れればなんとかなるんじゃないかという気もします。
今の社会、みんなが満足満足言い過ぎだからそれで心配になる人も結構いるんでしょうね。実際、そこそこ満足していたのに周りから仕事に満足することが大事だと言われすぎて「自分は本当に大丈夫なのか」と疑心暗鬼になるパターンが、かなりありますね。そのせいでかえって満足度が低下してしまうという。周囲のものにとらわれていないかチェックしたほうがいいですね。
Q4:家族のために働くのはメンタルにいい?
「ヘルパーズ・ハイ」の効果について、「自分の仕事が他人に貢献していることを実感できると幸福度が上がる」と説明されていますが、家族のために働くことはメンタルにいいと言えるのでしょうか?
[ 回答 ]
明確に誰かを助けているという実感があればそれで良いと思います。「ヘルパーズ・ハイ」における「他人」には家族も含まれますよ。
ただ、この方が家族に価値を置いているかどうかですね。家族に価値を置いていない場合に生まれてくる、「自分を犠牲にして家族の役に立っている」という思いは決して良くはないです。自分が擦り切れてしまうからですね。
人間は公平性を重んじるので、他人のために自分を犠牲にしているという感覚があると幸福度は下がるんですよ。
ボランティアも年100時間超えると幸福度が下がるというデータがあります。「ヘルパーズ・ハイ」はあくまでも自分を犠牲にしない範囲でした場合のみ、効果が出るんですね。
元記事「通勤時間の悪影響を受けない対策法|科学的な適職Q&A『仕事への満足度』編」は2020年5月11日にBUSINESS LIFEに掲載されたものです。
通勤時間の悪影響を受けない対策法|科学的な適職Q&A「仕事への満足度」編 | BUSINESS LIFE
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