春の寒暖差疲労には「酸味」が効く?気軽にできる薬膳で肝臓をケア

春の寒暖差疲労には「酸味」が効く?気軽にできる薬膳で肝臓をケア

ウェザーマップ所属の気象予報士が、ビジネスや生活に役立つ気象情報をお届けします。本記事では、薬膳マイスターの資格も持つ片山美紀さんより、春先に体調を崩しやすい理由と、日常の中に薬膳を取り入れて気軽に体調を整える方法をご解説いただきました。


春は寒暖差が大きく、めまいやだるさなどの不調が出やすい

春はポカポカと日差しの暖かいイメージがある一方で、「三寒四温」と言われる通り、寒の戻りが度々訪れます。3月の日本付近には、南から流れ込む暖かい春の空気が勢力を増す一方で、シベリア大陸からもたらされる冬の冷たい空気もまだ残っています。
この春の空気と冬の空気とのせめぎ合いが何度か繰り返されます。

冬の寒さが戻ったかと思えば、また急激に気温が上がり暖かくなる。春の激しい寒暖差は、知らず知らずのうちに、私たちの身体にかなりの負担をかけます。風邪や花粉症にも悩まされ、年度末の疲れも出やすくなる頃なので、体調管理が特に難しい季節です。

「薬膳」で身体も春へ衣替え 

季節の変化に身体が上手く順応できないと、めまいやだるさ、頭痛などの症状が出やすくなります。そのため、服装だけでなく、身体も「春への衣替え」が必要です。そこで、身体を春仕様へと切り替えるための手段として、暮らしの中に「薬膳」を取り入れることをおすすめします。

薬膳と聞くと、どんなイメージを持たれるでしょうか?

「漢方薬や薬草が入った苦~い料理?」
「病気の人が食べる、薬っぽい料理?」

などと思い受かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、どれも正しい答えではありません。薬膳とは、「中国伝統の医学の考え方に基づき、季節や食べる人の体調に合わせて、食材を組み合わせた料理」のことです。なかなか手に入らない特別な生薬や食材を使う必要は全くありません。身近な食材の一つひとつの役割・効能を知り、季節や自分の体調に合わせて取り入れることが大事です。

“食べ物には、薬と同じように身体の不調を改善する役割があり、本来同じものである”という、「薬食同源(やくしょくどうげん)」の考え方が薬膳のキホンです。

春は「肝臓」に負担がかかる

では、春にはどのような薬膳を取り入れると、健康に過ごせるのでしょうか?

薬膳の世界では、春になり気温が上がると、まず働くのは「肝臓」だと考えられています。冬に溜め込んだ老廃物を解毒し、全身に栄養を届けるため、血流がよくなり、「肝臓」に負担がかかると考えます。血液を貯蔵し調整する肝臓がオーバーワークになると、血の流れの乱れが起こり、めまいやふらつき、のぼせなど春に出やすい不調に繋がってしまいます。このため、春を健やかに過ごすには、「養陰補肝(よういんほかん)」といい、「肝」を整える食事をとることが大事です。

※薬膳や東洋医学の世界では、身体の内臓機能を「五臓(=肝・心・碑・肺・腎)」に分けて考え、「肝」は一般的に言う、肝臓のことを指します。

肝には「酸味の食材」をプラス

春は肝臓の働きをよくする「酸味」の食材を積極的に摂ることがポイント。春におすすめの薬膳食材は、梅干し、レモン、すもも、かぼす、さくらんぼ、りんごなどの酸っぱい味のもの。料理が苦手という方は、これらの食材を食べるだけでもOK。

とくに忙しいビジネスパーソンや学生さんは、手軽に口に入れられる「いちご」をおすすめします。いちごは喉や口の乾きを癒し、身体の水分を補う役割もしてくれます。スーパーで1パック買って手軽に食べるのもよし、気分転換も兼ねてお休みにいちご狩りへ出かけて食べるのもよしです。

3月から4月にかけては歓送迎会が多い時季ですが、飲み会でも、酢の物や梅などを一緒に注文して摂るといいでしょう。

酸味の食材はなかなか主役にはならないため、意識して取り入れることが大切です。ただし、収れん作用のあるお酢などは、取りすぎると胃腸に負担をかけてしまうため、食べ過ぎないように気を付ける必要があります。

強すぎる酸味に、甘味を添える「甘酢」なら、あらかじめ胃へのダメージを防いでくれます。また、栄養学的にも肝臓に良いとよく知られる、旬のしじみも積極的に摂りたいですね。



片山美紀(かたやま・みき)
大学卒業後、富山・和歌山の放送局でアナウンサーを経て、2015年に気象予報士を取得。現在はテレビ静岡やYahoo!天気・災害動画で気象キャスターを務める。季節の変わり目に体調を崩した経験から、天気や気温の変化と上手に楽しく付き合える情報を伝えるのが目標。自身のSNSでも薬膳マイスターとして、季節や体調に合わせた料理の提案をしている。


元記事「春の寒暖差疲労には『酸味』が効く?気軽にできる薬膳で肝臓をケア」は2019年3月15日にBUSINESS LIFEに掲載されたものです。

春の寒暖差疲労には「酸味」が効く?気軽にできる薬膳で肝臓をケア|気象予報士コラム | BUSINESS LIFE

https://business-life.jp/food/14390

ウェザーマップ所属の気象予報士が、ビジネスや生活に役立つ気象情報をお届けします。第3回は、薬膳マイスターの資格も持つ片山美紀氏が担当。「春先に体調を崩しやすい理由」と、「日常の中に『薬膳』を取り入れて、気軽に体調を整える方法」について解説します。 桜の開花が待ち遠しい3月。春は日差しの力が強まるにつれて、身体も活動モードに切り替わり、やる気や元気がみなぎる季節です。 新年度に向けて、新しい挑戦をし

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