電気業界の仕事とは?
「電気の安全を守る技術者」を支える事務職のお仕事とは?「広報編」〜関東電気保安協会・摂受さんと中部電気保安協会・中村さんインタビュー〜
私たちの暮らしに欠かせない「電気の安全」を守る全国の電気保安協会。その堅実なイメージの裏側では、社内報の制作や情報発信を通じて、職員同士のつながりを育み、組織の一体感を支える広報チームが活躍しています。今回は、一般財団法人関東電気保安協会 経営企画部 企画グループに所属する摂受 真依(しょうじゅ・まい)さんと、一般財団法人中部電気保安協会 経営戦略部 広報グループ所属の中村音彩(なかむら・ねいろ)さんへインタビュー。
社内報の制作を通じて職員間の絆を深めているお二人に、広報の業務から働く環境、キャリア形成について伺いながら、“人を支えるお仕事”の魅力に迫ります!
※なお、本インタビューの内容は令和8年6月取材時の情報です。
目次
電気保安協会での広報のお仕事とは?
――摂受さんと中村さんの現在のお仕事内容と1日のスケジュールについて教えてください。
(関東)摂受さん「私は現在、経営企画部に所属し、経理と広報のお仕事を50%ずつの割合で兼務しています。広報としての主な担当業務は社内報の制作ですが、そのほか企画グループとしてのプロジェクトに参加することもあります」
(中部)中村さん「社内報の制作をメインとしつつ、現在は協会ホームページのリニューアル業務にも携わっています。普段のスケジュールはこんな感じです」

気になるオフィスファッションは?
――普段はどのような服装でお仕事をされていますか。
(中部)中村さん「社内に厳しい服装規定はありませんが、職員一人ひとりがTPOに応じた身だしなみを心がけています。女性職員はファッションを楽しんでいる方も多く、オフィスカジュアルをベースに、それぞれが自分らしさを取り入れた装いで仕事に臨んでいます。
一方で、取材や撮影の際は、黒を基調とした、いわゆる“黒子コーデ”が基本です。表彰式などの撮影では、先輩から『黒子だと思って、堂々と前に出て撮影して良いよ』と教わりましたので、大切な瞬間を記録するために、主役を引き立てながらも、その場の雰囲気に溶け込むことを意識しています」

(関東)摂受さん「デニムやサンダルはNGですが、それ以外に厳しい服装規定は設けられていません。ただ、社内報の制作会社など社外の方との対応もあるため、清潔感のある服で、ラフになりすぎないオフィスカジュアルを心掛けています」

就職活動の軸は「生活に不可欠なインフラに携わる仕事がしたい」という思い
――電気業界に興味を持ったきっかけおよび、保安協会への就職を決めたポイントについて教えてください。
(中部)中村さん「人々の当たり前の暮らしを支える仕事に携わりたいと思ったことが、電気業界に興味を持ったきっかけです。就職活動では、『生活に必要不可欠なものに関わる仕事』を軸に、電気をはじめとするインフラ業界を中心に幅広く企業を検討しました。
中部電気保安協会を就職先に選んだのは、企業説明会に参加した際、職員の皆さんがとても親切で、終始温かく接してくださったことが大きな理由です。就職活動では仕事内容はもちろん、職場の雰囲気も重視していたため、ここなら安心して働けると感じました。
また、子どもの頃から耳にしていた『中部電気保安協会〜♪』というCMのサウンドロゴはとても馴染みがあり、身近な存在だったんです。地域に根差した組織として長年信頼を築いてきた実績や、創立60年以上の歴史があることにも安心感を覚え、中部電気保安協会への入社を決意しました」
(関東)摂受さん「私は大学進学を機に上京し、一人暮らしを始めたことで、生活を支えるインフラの大切さを実感しました。と言うのも、電気の大切さについて、身をもって実感したできごとがありまして…。
ある日、大学から帰宅すると漏電が原因で自宅のブレーカーが落ちており、電気が使えなくなっていたんです。すぐに管理会社へ連絡しましたが、すでに夜だったため、『対応できるのは翌朝になります』と言われてしまいました。
一晩くらいなら何とかなると思っていたのですが、実際に電気のない生活を経験すると、その不便さは想像以上。照明が使えず部屋は真っ暗で、スマートフォンの充電もできない。さらに、IHコンロや電子レンジも使えず、温かい食事も食べることができない…。結局、その日はインターネットカフェで一晩を過ごしましたが、この経験を通して、電気は単に生活を便利にするものではなく、人々に安心や快適さをもたらす存在なのだと痛感。そこから、人々の暮らしを支え、社会に欠かせない役割を担う電気業界を志望しました。
なかでも関東電気保安協会は、説明会や選考の際に会話した職員の皆さんの雰囲気がとても良く、堅実な組織でありながらも一人ひとりが活き活きと働いている姿がキラキラと目に映りました。『ここなら私も前向きに働けそう』。そう感じたことが、入社を決めた大きな理由です」
――入社後の研修ではどのようなことを学ぶのでしょうか。
(中部)中村さん「新入職員は入社後約1週間にわたり、外部講師によるビジネスマナーやビジネススキルに関する研修を受け、仕事の進め方やコミュニケーションの取り方など、社会人として必要な基礎を身につけます。そのほか、野外学習をはじめとした体験型研修も用意されており、同僚と協力しながら課題に取り組むことで、自然と絆や信頼関係を深めることができます。その後、技術職の方は約1カ月間、専門知識の座学や、実際の現場を想定した昇柱訓練などの基礎的な実技研修を受け、各配属先で勤務することになります。
また、中部電気保安協会では、配属後も継続的な教育制度が整っており、外部の研修やセミナーを受講することができます。これは、自分が興味を持った研修や、業務に役立つセミナーがあれば、上司に相談したうえで受講を希望し、承認されれば参加することが可能です。私自身も、カメラ撮影や校正の進め方に関する外部研修を受講しました。受講する研修は職員ごとに異なり、それぞれの業務内容や将来目指すキャリアに応じて必要なものを選択しています」

(関東)摂受さん「関東電気保安協会では、入社後に社会人としての基本的なマナーや電気に関する基礎知識を学ぶ研修が用意されています。私が入社した当時は、研修期間中には2日間の現場研修があり、実際の点検業務に同行することで、現場の雰囲気や仕事の流れを理解しました。
このほかにも、各部署の業務内容を学ぶ説明会や、グループディスカッション形式の研修がありました。グループディスカッションでは、参加者同士で協力しながら課題解決に取り組み、企画立案からプレゼンテーションまで行うのですが、実際の業務を想定したプロジェクトの企画・提案を通じて、論理的思考力やコミュニケーション力、プレゼンテーション力を養うことができるんです。日々の業務に必要な知識や技術はもちろん、将来的にさまざまな部署で活躍するための幅広いスキルの習得にもつながっていますね」
幅広い知識と経験が将来のキャリアの土台をつくる
――電気保安協会の事務系のお仕事では、どのようなキャリア形成ができるのでしょう。
(中部)中村さん「中部電気保安協会の事務職は、数年ごとに支店や営業所などさまざまな部署を経験しながら、幅広い知識やスキルを身に付けていきます。最初は配属先で業務の基礎をしっかり学び、その後は異動を通じてさまざまな仕事を経験しながら、少しずつ活躍のフィールドを広げていくイメージです」
(関東)摂受さん「関東電気保安協会でも、事務系総合職は4〜5年ごとを目安に部署異動があり、管理部門全般の業務に携わります。私自身は現在、経理と広報を担当していますが、同期の中には保安関係の業務についている職員、社内システム関連の仕事に携わっている職員もいます。
自身の専門性を高めながら、仕事の幅を広げていくことができますし、さまざまな分野で経験を積み重ねることは、将来的に管理職として組織をマネジメントする際にも大きな強みになります。一つの専門分野を深く追求するだけでなく、多角的な視点から組織を理解できるのが、関東電気保安協会の事務系総合職ならではですね」

――職場全体やチームの雰囲気はどんな感じでしょうか。
(中部)中村さん「若手からベテランまで幅広い年代の職員が働いていますが、とても気さくで話しやすい方ばかりです。任せるべきところはしっかり任せてもらえる一方で、不安なことがあれば気軽に相談でき、困ったときには親身になってサポートしてくれるため、安心して働ける環境でありつつ、自分自身の成長にもつながる職場だと感じています。
私が所属する広報グループは細部まで気を配れる方や、多角的な視点で物事を考えられる方、相手の立場に立って物事を考えてコミュニケーションを取れる方ばかりなので、日々多くのことを学ばせてもらっています」
(関東)摂受さん「社内は真面目で穏やかな方が多く、安心して自分のペースで働くことができています。私が勤務する本部は若手職員も多く、新しい企画や便利なツール、業務改善につながるアイデアなどを積極的に共有する文化があります。上司も『どんどん新しい視点を取り入れていこう』と後押ししてくれますし、年齢や経験に関係なく意見を発信しやすい風通しの良い職場です」
――個を大事にしながら支え合うという職場の雰囲気を感じました。自分らしさを大切にしながら長く働くことができそうですね。
(中部)中村さん「そうですね、上司からは『中村さんらしい記事をどんどん出していこうよ』と声をかけていただいています。そうした温かい雰囲気も含めて、本当に大好きな職場です!」
――関東電気保安協会さまおよび中部電気保安協会さまでは、長期休暇も取りやすいと伺っています。
(中部)中村さん「プライベートも大切しようという考えが根付いており、柔軟に休暇を取得することができます。また、時差勤務制度のおかげで、急遽通院が必要な際にも勤務時間を柔軟に調整できますし、テレワークもOKなので、その時々の状況に合わせて働けるのもありがたいですね。私は就職活動の際にワークライフバランスを重視していたので、今の環境には非常に満足しています」
(関東)摂受さん「事前に相談して業務の調整や引き継ぎを行えば、長期休暇も取得できます。また、育児休業や産前産後休業についても、職場全体でサポートする雰囲気があり、先輩職員からも、『昔、私も取得したから、気にせず休んでね』と声を掛けてもらっています。周囲の理解や協力があるため、仕事とプライベートを両立しながら、長く働き続けられる職場だと感じています」
毎号が新たな挑戦。試行錯誤から生まれる一冊への情熱
――現在のお仕事でやりがいを感じたエピソードについてお聞かせください。
(中部)中村さん「私が制作に携わった記事に対して、『面白かったよ』と感想を頂いた時に大きなやりがいを感じます。最終ページに掲載している編集後記には、制作時の苦労話や自分の思いなどを自由に書いているのですが、結構楽しみにしている方も多く、その反応が励みになっています。
また、原稿のやり取りを通じて、他部署や他支店・営業所の職員と関わる機会が多いこともこの仕事の魅力の一つです。さまざまな立場や業務を知ることで新しい発見や学びがあり、自分自身の視野を広げることができました」

(関東)摂受さん「紙で発行する社内報は、『4の倍数ページで構成する』という基本のルール以外、比較的自由に誌面をつくることができるんです。毎号、さまざまな企画を考えながら、工夫を凝らして制作に挑んでいます。特に印象に残っているのが、2026年2月に発行した創立60周年記念の特別号です。関東電気保安協会の節目となる年だったこともあり、通常号とは異なる特別な企画に挑戦しました。
その一つが、職員の皆さんから集めた昔の写真を掲載する企画です。約100枚の写真を集め、観音開き4ページを使って紹介したところ、『懐かしい』『見応えがあった』と多くの反響をいただきました。


また、社内報は職員の皆さんに参加していただくことで、より親しみやすく、盛り上がる媒体になると考えているため、職員参加型の企画にも力を入れています。当協会の公式キャラクターである『安全エレちゃん』と『電気保安官キョーコ』に関する企画もその一つです。とくにキョーコちゃんは誕生からまだ5年ほどの比較的新しいキャラクターで、もっと職員の皆さんに親しみを持ってもらいたいという思いから、『趣味』『特技』『悩み』などのプロフィールを職員から募集する企画を実施しました。
自分が『面白そうだ』と思った企画を、たくさんの方に協力していただきながら形にしていくのは、この仕事の面白さであり、やりがいを感じるところですね」
――広報のお仕事を通して身についたこと、学んだことは?
(中部)中村さん「広報業務を担当してよかったと感じることの一つが、カメラに関する知識と技術が身についたことです。撮影では一眼レフカメラを使用するため、レンズの種類や撮影時の細かな設定など、これまで知らなかったことを一つひとつ学ぶことができました。また、単に写真を撮るだけでなく、「どのように撮影すれば相手に魅力や雰囲気が伝わるか」を意識するようになり、物事を受け手の視点で考える力も身につきました」
(関東)摂受さん「社内報の制作は、取材の進め方や誌面のレイアウト、企画内容などを自分たちで考えながら形にしていく仕事です。正解がないからこそ、試行錯誤を重ねながらより良い誌面づくりに挑戦できますし、毎回新たな発見と学びがあります。
そして、職員へのインタビューを通じて、普段はなかなか知ることのできない仕事への想いや人柄に触れられるのも魅力の一つです。人の話を聞くことが好きな私にとって、社内報を通じて多くの方との出会いや新たな気づきを得られることが楽しみになっています」
――中村さん、摂受さんがお仕事をするうえで大事にしていること、心掛けていることがあれば教えてください。
(中部)中村さん「特に大切にしているのは、思いやりと気遣いです。原稿依頼一つでも、相手がどう受け取るかを考え、負担にならない伝え方を心掛けていますし、ご提出いただいた原稿についても、その意図や思いを丁寧にくみ取り、内容を尊重しながら校正することを意識しています。人と人との調整が多い仕事だからこそ、常に相手の立場に立ち、誠実かつ丁寧に対応することを何より大切にしています」
(関東)摂受さん「社内報は、職員にとって難しく感じられたり、敬遠されがちな経営に関する情報も取り扱うので、親しみやすく、身近なものとして伝えることを意識しています。
目指しているのは、職員の皆さんが興味を持って手に取り、自然と会話が生まれるようなコミュニケーションツールとなること。そのため、社内報を単なる情報発信の媒体ではなく、経営を支えるツールの一つとして活用できるよう、企画内容やレイアウト、読みやすさにも工夫を凝らしています」
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――摂受さんと中村さんの仕事のモチベーションになっていること・モノがあれば教えてください。
(関東)摂受さん「ちょうどボーナスが支給されたばかりでして…。自分の頑張りが評価された結果でもあるので、やはり嬉しいですし、『また頑張ろう』という気持ちになりますね」
(中部)中村さん「旅行が好きなので、次の旅行の予定を楽しみに仕事を頑張っています。また、サンリオのバッドばつ丸くんが好きで、デスク周りにグッズを飾っているんです。少し疲れたときにはそれを見てリラックスしています」

コミュニケーション力と好奇心が広報で活躍するカギになる
――お二人から見て、広報のお仕事に向いていらっしゃる方はどんな方でしょうか。
(中部)中村さん「広報は他部署との調整業務が多く、さまざまな立場の方と関わる機会があるため、コミュニケーションを前向きに楽しめることが大切ですので、人と話すことが好きな方、柔軟な対応ができる方に向いていると思います。
また、社内報の制作では、ページ構成が決まった後でも急な修正や内容変更が発生することがあります。そうした状況でも落ち着いて対応し、柔軟に考えながら進められる方は、この仕事を楽しめるのではないでしょうか」
(関東)摂受さん「広報に向いているのは、既存の方法にとらわれず、積極的に新しい施策や改善案を提案し、実行に移していける人だと思います。
加えて、情報へのアンテナが高いことも重要です。世の中の動向やトレンドに関心を持ち、それらを広報活動や企画のアイデアに結び付けられる方であれば、仕事の面白さをより実感できるかもしれません。変化を前向きに楽しみながら、新しいことに挑戦したい方には、とてもやりがいのある仕事です」
中村さん「いろんな方とお話ししていると、話題の中に記事のネタになることが見つかることも多くありますので、話しながら相手の良いところを引き出せる人にもおすすめです」

――ありがとうございました。最後に、電気業界を目指す方へメッセージをお願いいたします。
(中部)中村さん「電気は私たちの生活や社会活動を支える、なくてはならないインフラです。だからこそ、自分の仕事が多くの人々の暮らしを支えているという実感があり、大きなやりがいと誇りを持って働くことができます。加えて、安定した環境の中で長くキャリアを築いていけることも魅力の一つです。人々の生活を支える仕事に携わりたい方や、社会貢献性の高い仕事に興味がある方にとって、とてもやりがいのある業界ですよ」
(関東)摂受さん「文系の学生の皆さんにとって、電気業界は少しイメージしづらいかもしれませんが、電気は私たちの生活のすぐそばにあり、社会を支えるうえで欠かせない存在です。暮らしや産業を支えるインフラとして社会への貢献度も高く、大きなやりがいを感じられる業界だと思います。
社会のデジタル化や電化が進む中で、電気の重要性は今後さらに高まっていくと考えられますので、そういう観点でも将来性があり、長く活躍できるフィールドが広がっています。人々の当たり前の暮らしを支える『縁の下の力持ち』として、社会に貢献したい方にはぴったりの業界です。少しでも興味があればぜひチャレンジしてみてください!」
プロフィール
摂受 真依(しょうじゅ・まい)さん
一般財団法人関東電気保安協会 経営企画部 企画グループ所属
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中村 音彩(なかむら・ねいろ)さん
一般財団法人中部電気保安協会 経営戦略部 広報グループ所属
中部電気保安協会のホームーページはこちら
※なお、本インタビューの内容は令和8年6月取材時の情報です。


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