【体育祭より熱狂する!?】電気にも競技大会があるって知ってた?「電気工事技能競技全国大会」とは

更新日:2020.09.09投稿日:2020.09.09

私たちの暮らしに欠かせない電気。そして日々、電気の安全を守り、各家庭や施設などに安定した電気を供給しているのが、電気工事業に携わる人々です。そんな電気のプロ達が、自分の技術を競いあう大会があることをご存知でしょうか?それが「電気工事技能競技全国大会」なのです。

電気工事技能競技全国大会って?

電気工事技能競技全国大会とは参加者が電気工事の技術を競い合う大会で、技術者団体として施工技術の向上や業界内外・将来の担い手である若者(学生・生徒)などに対する業界のPRを目的として開催されています。 全国大会について詳細はこちら>>> https://bit.ly/3rjMh9p 第一回は2014年11月29日に開催され、以降は隔年で実施。大会規模は何とおよそ2,000人(来賓や来場者数などを服む)程度で、一般の部、女性の部、高校生の部がそれぞれ設定されています。大会では挑戦者たちが各々のスキルで電気工事業関連製品を作成して展示し、それが審査員の鋭い目によって審査されます。普段はなかなか見ることができない電気の現場を垣間見ることができる貴重な機会であり、そのライブ感はまるでスポーツそのもの。国家資格にもと付いた“モノづくりの現場”で出来上がった製品たちは、一種の芸術作品とも言えるほど完成度が高く、美しく展示されていました。 2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、残念ながら開催を断念することとなりましたが、第4回は2022年に開催されます。本記事では次回の大会の予習として、第1回から第3回までの熱きハイライトをご紹介します!

第3回電気工事技能競技全国大会

2018年11月30日、第3回電気工事技能競技全国大会が両国国技館で開催されました。 本大会のテーマは「目指せ“頂上”(てっぺん) 燃やせ熱き魂 競え極限の技」。一般の部が30名、女性の部が5名、高校生の部が9名、総勢44名が参加し、白熱の戦いを繰り広げました。 歴代チャンピオンの泉谷祐真さん、小柳剛之さんが来賓として出席し、選手を激励。そして選手宣誓、準備体操から、KY活動(危険予知)で競技がスタート。ホイッスルが会場に鳴り響きます。 競技課題は電線配線や配管、電灯盤などの設置を組み合わせたもの。一般の部の競技時間は180分、女性の部の制限時間は150分。金属管などの配管の本数を減らすなど、一般の部の課題から簡略化された部分はあるものの、必要な技能は同じ。真剣な眼差しと無駄のない手つきに、観客も息を飲みました。 一般の部では新潟県電気工事工業組合に所属する小嶋一彦選手、女性の部では熊本県電気工事工業組合の高 奈津美選手、高校生の部では茨城県玉造工業高等学校の新橋翼選手がそれぞれチャンピオンの座を獲得しました。

第2回電気工事技能競技全国大会

大会スローガンは、「競え!翔け!技モノがたり!目指すは熱き孤高の和!」 2016年11月25日に両国国技館で開催された第2回電気工事技能競技全国大会。今回からは、一般の部30名に加え、女性の部が5名、高校生の部が5名、総勢40名のプロフェッショナルが参加しました。 前大会と同じく、選手1名が課題にもとづき、競技パネルに作品を作成。日頃より培ってきた技術力を作品で表現します。目の前にあるのは、限られた資材とこのパネルのみ。技術課題には、いかにして適切かつ円滑に工事を行うかという創意工夫、そして何よりも安全性が問われます。安全・安心な電気を体現するために、選手たちはテキパキと作品作りにのぞんでいました。 第二回のチャンピオンには、一般の部が佐賀県電気工事工業組合の小柳剛之選手、女性の部が福井県電気工事工業組合の前田宏枝選手、高校生の部では千葉県立千葉工業高等学校の齋藤平也選手が選ばれました。

第1回電気工事技能競技全国大会

記念すべき第一回は、「呼び起こせ、スペシャリストの新たな風!」をスローガンに掲げ、2014年11月29日に開催されました。全国から電気のスペシャリストが30名集まり、各々がプロならではの技を披露。 技能競技の課題は、電気工事の基本的な配管・配線工事に加え、計測ユニット、HEMSコントローラーなど多岐に渡るもの。当日は事前に公表されていた課題からボックスとブレーカーの取り付け位置が変更されるなど、難易度の高い課題が出題されました。また、技術試験とは別に学科競技も行われるというハードな内容の本大会。緊張感に包まれた会場では、普段は見ることができない技術者の高度な技術に観客から感嘆の声が漏れ、芸術的な完成作品に感動する人も。 初代チャンピオンに輝いたのは、中国ブロック 島根県電気工事工業組合に籍を置く、泉谷祐真選手。電気工事業界に新風が吹き込んだ、貴重な大会でした。

まとめ

安全・安定・安心して電気を供給をするためには、電気工事技術者の資質と技術水準の向上が必要不可欠です。電気工事のプロが技術に磨きをかけ、知識を深めていくことは、電気保安の維持・向上と電気工事業界の飛躍に欠かせないものと言えるのではないでしょうか。

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