電気工事施工管理に転職して最初にすることってなあに?

電気工事施工管理に転職して最初にすることってなあに?

電気工事施工管理として働き始めた際、最初に現場で任せられることの多い仕事と注意点をまとめました。他業界から転職を考えている方やまだ現場に出たことのない方はこれを参考に心の準備をしていきましょう。


朝礼と昼礼

まず、施工管理として現場に初めて出てするのが「朝礼と昼礼の参加・発表」です。元請けの規模や方針にもよりますが、多くの現場では朝礼時に当日の人員と作業内容を発表しますが、この発表を新人、特に若い人が担当することが多くあります。他職の作業員や番頭の前で発表するのは緊張すると思いますが、内容自体は全て事前に確認できますので、しっかりと先輩や上司に確認すれば大丈夫です。

また、昼礼も同様に新人さんが担当するケースが多くあります。施工管理の仕事には打ち合わせがとても多く、昼礼もそのうちの一つです。他職との調整や工程会議などは作業内容への理解や全体の工程を把握することが必要になるため現場代理人が出向くのが一般的ですが、昼礼に関しては当日と翌日の作業内容を把握していれば対応できるため新人でも十分参加できます。しっかりと他職の作業範囲や搬入搬出の予定などを確認して、自社の作業に影響が出る可能性がある場合は先輩や上司に報告できるようにしましょう。

作業進捗の確認

現場を巡回して作業の進捗を確認するのも新人さんの仕事です。経験豊富な施工管理者は、図面の作成や元請けへの安全書類の作成、作業手順書の作成などで、現場に出られる機会が限られ、実際にどのくらい作業が進んでいるのかを確認することが難しくなります。そのため、新人さんが現場で進捗を確認し。上司に報告するのです。

ここで重要なのが、その日どこまで作業を進める予定かを把握し、不安全行動がないかを注意して見ることです。新人さんだと、目視のみで進捗具合を把握するのは困難ですから、タイミングを見て職長さんに「作業の進み具合はいかがですか」「午後から作業の変更など、ありますか?」と聞いてみましょう。特に職人さんを動かす立場にある職長さんとしっかりコミュニケーションをとっておくと、現場が把握しやすくなりますので、積極的に話しかけるようにしましょう。

材料の拾い出しと発注

発注ミスは莫大な損害や工期の延長に直結してしまうため、現場代理人やそれに次ぐ立場の人が行うことがほとんどで、新人さんに任される発注は、配管やその支持材、比較的納期に余裕のある電線などです。拾い出しでは、施工図という図面から配管や電線の長さを計測し、その作業に必要な材料を計算します。電線や配管は施工図に種類が記載されているので、長さを測り、電線の場合はたわみや器具から天井の間の距離、梁や天井の高低差を乗り越える分の余長を考えて長さを算出します。この2つに関しては基本的に長さを測って必要な分を算出するだけなので、慣れれば簡単です。

気を付けるべきは配管や電線の支持材を拾い出す時です。配管や電線の種類によって使用する支持材の種類、支持間隔が変わるため、個数も変化します。細かい仕様や支持間隔などを先輩や上司に確認して拾い出しを始めるようにしましょう。

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まとめ

この他にも材料の移動や職長への情報共有などがありますが、すべての仕事に共通して重要なのは「コミュニケーション」です。慣れていなくても一生懸命働くこと、わからないことをちゃんと聞いてきくことは、自身の成長にもつながります。これは私が初めて現場に出たときに、仕事を教えてくれた方から「指示の内容がわからなくて動けないのにそれで怒られて辞めてしまう人がいます。しかし、それはすごくもったいないことです。どんなことでも遠慮なく聞いてくれた方がありがたいね」と言われたことがあります。初めのうちはわからないことばかりで不安だと思いますが、積極的に成長する意欲を見せて未経験からでも一人前の施工管理を目指していきましょう。

プロフィール

レタス太郎

2022年に営業職から派遣社員として電気工事施工管理に転職。2023年に第二種電気工事士試験に合格し、派遣先から引き抜きを受けて正社員として就業。

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WattMagazine編集部 編集長

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委託を受け様々な商材を扱う訪問営業から派遣として電気工事施工管理に転職。約2年電気工事施工管理として働いている私の感じた施工管理職の印象と魅力を解説しました。他業界からの転職を考えている方の参考になれば幸いです。


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