受験勉強中に突然やる気がなくなったら…?試してほしい2つの対処法

受験勉強中に突然やる気がなくなったら…?試してほしい2つの対処法

高校卒業後の進路として、進学を選んで日々頑張る受験生は多いはず。しかし、ある日突然、「あれ、なんだか急にやる気がなくなった」、「何のために勉強していたんだっけ?」という気持ちが襲うことも…。今回は、受験生が陥りやすいやる気の低下と、受験勉強のやる気を維持するための2つの対処法を解説します。


突然やる気がなくなるのは、『燃え尽き症候群』という心の疲労のサイン

真面目にコツコツ頑張っているのになかなか結果が出ないと、誰だってやる気の維持が難しくなります。このような心の状態は『燃え尽き症候群(バーンアウト)』と言われ、一生懸命頑張った模試の後や、頑張っているのに成績が伸び悩む頃に起こりやすい心の疲労です。

✓突然集中力が切れた
✓勉強しようと思っても、気づいたらスマホばかり見ていた
✓「このまま勉強続けていて大丈夫かな?」と心配になる など

燃え尽き症候群は、『目標に向かってコツコツ頑張っている証拠』であり、誰にでも起こりうる状態です。ですから、「自分だけかな」と不安に思う必要はありません。しっかり対処すればやる気が回復できるのです。

やる気がなくなったときに試したい、2つの対処法

燃え尽き症候群からやる気を回復させるための2つの対処法を解説します。

① 友だちや家族に話そう
受験勉強を頑張り続けていると、知らないうちにストレスを溜めてしまいます。集中できない要因の1つとして、ストレスが積み重なることも挙げられます。学生にとって、友だちや家族と趣味やテレビの話などのおしゃべりは気軽なストレス発散方法。

同級生のことを「受験生=ライバル」として見る人もいるかもしれませんが、たまには勉強に関係なく、他愛ないおしゃべりを楽しみましょう。人に話をすることで、自分のモヤモヤした考えを整理することもできますし、同じように「やる気出ないんだよね」と悩む友だちと共感することで、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」と少し安心できるかもしれません。
友だちに話しづらいことは、家族や先生などに話してみましょう。「悩んでいることを聞いてもらえた」という安心感もストレス緩和に最適です。

② 少し休憩しよう
ある日突然やる気が出なくなってしまう『燃え尽き症候群』は、心の疲労が限界に近い証拠といえます。目標のために受験勉強を頑張ることは素晴らしいことですが、ストイックに頑張りすぎて自分の心を追いつめすぎないようにしてくださいね。

受験まで一睡もせず勉強し続ける人はいません。毎日、数時間でも眠って、身体や脳を休ませますよね。目に見えないだけで、心も身体や脳と同じで休憩が必要です。
就寝前の1時間は好きなマンガを読んでみたり、毎週日曜日の午後はオフにして好きに過ごしたりするなど、自分なりの休憩時間を確保してみましょう。自分を甘やかすことではなくて、見えない心だからこそ意識的に優しくしてあげてください。
心に余裕を持たせてあげることで、勉強への集中力が上がりますよ。

完璧じゃなくて“マイベスト”を尽くそう

自分の進路を決める大事な受験だと捉えると、「必死に頑張らなきゃ」と焦る受験生は多くいます。
突然やる気が出なくなってしまったら「あぁ、自分は本当に頑張っていたんだな」と自分の頑張りを褒めてみてください。燃え尽きてしまったときは、これまでの自分の頑張りを振り返るきっかけにもなります。心穏やかに受験勉強を継続するためには、勉強以外に息抜きや遊びなどの自由時間も大切です。
受験は長丁場だからこそ、無理せずメリハリをつけて、マイベストを尽くせるようにしましょうね。

プロフィール

しあん

臨床心理士・公認心理師。国立大学院修了後、精神科クリニックや学校現場にてカウンセラーとして従事。専門領域は臨床心理学、心理アセスメント。また、心理系大学院を目指す人のために『サイコロブログ』にて情報発信中。Twitterのアカウントはこちら

やる気を出すための動機づけとその方法について心理学の観点から解説!

やる気を出すにはモチベーションが欠かせない!心理学的な動機づけを徹底解説

https://www.watt-mag.jp/articles/269

日常生活の中で「やる気が出ない…」「やりなさいと言われるほど、気持ちが折れてしまう…」こんな経験はありませんか。人が目標に向かって頑張るために重要なのはモチベーション(動機)です。 本記事では、やる気を出すための動機づけとその方法について心理学の観点から解説します。自分にとって効果的な動機づけを知って、行動してみませんか?

高校生に読んでほしい記事をWattMagazine編集部が厳選!

高校生に読んでほしい記事14選

https://www.watt-mag.jp/articles/336

今、高校生に読んでほしい記事をWattMagazine編集部が厳選。 進路や受験勉強の悩み解決につながる記事や今日から使える電気のマメ知識を読んでみよう。

受験勉強期間でも心と身体を整える方法を紹介!

【受験生必読】受験勉強中は体調を崩しやすい?心と身体を整える方法3選

https://www.watt-mag.jp/articles/292

受験とは、多くの学生にとって緊張しやすい大事なライフイベントですが、「受験勉強中はあまり寝つけない」「本番前に風邪をひきやすい」など、中には体調を崩す人もいるようです。そこで、この記事では、受験勉強期間でも心と身体を整える方法を3つ紹介します。

この記事のWriter

臨床心理士・公認心理師。国立大学院修了後、精神科クリニックや学校現場にてカウンセラーとして従事。専門領域は臨床心理学、心理アセスメント。
また、心理系大学院を目指す人のために『サイコロブログ』にて情報発信中。
https://saikolodsm.com/

関連する投稿


勉強の際にやる気を出す方法は…? モチベーションを高める心理学

勉強の際にやる気を出す方法は…? モチベーションを高める心理学

「勉強しなきゃいけないのにやる気がでない」「全然集中力が続かない」 受験や期末試験、資格試験など、試験日が決まっていてもなかなか勉強へのやる気が出ないときってありませんか。今回は、やる気と似ているけど少し異なる、モチベーションに関する心理学的観点をもとに、受験や資格試験の勉強でやる気を出す方法を解説します。


勉強中の集中力とモチベーションを高める記事5選

勉強中の集中力とモチベーションを高める記事5選

勉強へのモチベーションを維持したい!そんな時に役立つ記事を5つご紹介します。


【受験生必見!】記憶力をあげるコツは?受験勉強に活かせる心理学

【受験生必見!】記憶力をあげるコツは?受験勉強に活かせる心理学

「全然覚えられない…」「覚えたはずなのに忘れちゃう」 そんな経験、ありませんか? 一生懸命に勉強していても、覚えられないとモチベーションも下がりますよね。今回は、受験勉強に役立つ心理学“記憶術”について解説します。


勉学の秋がやってきた!? コツを掴んで効率よく勉強するための記事5選

勉学の秋がやってきた!? コツを掴んで効率よく勉強するための記事5選

芸術の秋、スポーツの秋、食欲の秋、そして勉学の秋…! 「勉強は苦手」「なかなか集中できない」というあなたに、勉強がはかどるかもしれない記事をまとめてご紹介します。


数学が苦手な高校生必見!克服するための勉強方法とは?

数学が苦手な高校生必見!克服するための勉強方法とは?

数学のテストで点数が取れない、問題が解けない、理解できないと悩んでいませんか?数学に苦手意識があると受験や進路にも影響が出てしまいますよね。でも、安心してください、数学が苦手な人でも克服する方法があります!この記事では、数学が苦手な高校生が克服するための勉強方法を紹介します。数学に対する苦手意識をなくし、成績アップにつなげましょう!


最新の投稿


工作みたいで楽しい!第二種電気工事士技能試験攻略のポイント

工作みたいで楽しい!第二種電気工事士技能試験攻略のポイント

やや難しそうだと思われがちな技能試験。しかし、見方を少し変えると、工作みたいで楽しく取り組めるものでもあります。技能試験を攻略するためのポイントを、写真と合わせてご紹介します。


今からチェック!2024年(令和6年度) 電気主任技術者試験の実施日程

今からチェック!2024年(令和6年度) 電気主任技術者試験の実施日程

令和6年度(2024年)の電気主任技術者試験の申込期間と実施日程をまとめてご案内します。「今年こそ合格を目指したい!」という方は試験日から逆算をして、勉強を始めていきましょう。


札電協青年部がお伝えするゲンキな電気の世界!電気工事7つ道具その5「電工ナイフ」

札電協青年部がお伝えするゲンキな電気の世界!電気工事7つ道具その5「電工ナイフ」

げんき〜でんき〜げんき〜でんき〜!札電協青年部の部長の岡田さん、監査の坂本さんが紹介する電気工事に欠かせない7つ道具。今回は電工ナイフをご紹介します!


2024年(令和6年度) 電気工事士試験の実施日程

2024年(令和6年度) 電気工事士試験の実施日程

令和6年度(2024年)の電気工事士試験の申込期間と実施日程をまとめてご案内します。


電気工事士マンガ「転電虫」 第四十一回 「何か…、スミマセン…」

電気工事士マンガ「転電虫」 第四十一回 「何か…、スミマセン…」

どんなことでも、感謝されるのはありがたいことです。


人気記事ランキング


>>総合人気ランキング