電気主任技術者とは?仕事内容・年収・試験内容・やりがいを解説

更新日:2026.04.08投稿日:2023.04.17

電気主任技術者とは?仕事内容・年収・試験内容・やりがいを解説

電気主任技術者とは、電気設備の安全を守る国家資格であり、社会インフラを支える重要な技術職です。電気を扱う現場では高度な知識と判断力が求められ、資格の有無が仕事内容や年収にも大きく影響します。

一般のビル管理から発電所の運用まで活躍の幅は広く、試験制度も第一種から第三種まで段階的に分かれています。設備点検や故障対応など主任技術者の役割は多岐にわたり、電気の安定供給を支える責任ある仕事です。

資格取得を目指す人にとって、その魅力や将来性を理解することが第一歩になります。

電気主任技術者とはどんな仕事?

電気主任技術者の違い

電気主任技術者は電気設備の保守・管理を担い、社会インフラの安全を支える専門職であり、事業用電気事業者の安全管理を見極める国家資格のことです。

資格は第一種から第三種まで区別があり、電気主任技術者の資格取得者を種別ごとに「電験一種」「電験二種」「電験三種」という風に呼びます。

事業用電気工作物の設置者は電気事業法に基づいて、電気主任技術者を選任しなければなりません。これは、事業場や設備ごとに電気工作物の工事・維持及び運用の保安の監督をさせるためです。

任命された電気主任技術者は、発電所・工場・大規模な商業施設等の電気設備を、安全かつ効率的に運用する責任を負います。そのため単に資格取得だけでなく、実務経験を積んで得る技術力、法令順守やリスク管理能力も求められる電気保安業界のエキスパートと言える存在です。

電気主任技術者が扱う電気工作物とは?

電気工作物とは、電気を使用するための機械・器具・電線路などです。電気工作物は、使用目的や取り扱う電圧などによって次のように区分されます。

「事業用電気工作物」と「自家用電気工作物」と「一般用電気工作物」の違いは、次の画像を参考にしてください。

電験一種・二種・三種の違い

電気主任技術者には「第一種」「第二種」「第三種」と、種類分けされています。資格の種類によって、電圧や出力に応じて、監督可能な電気工作物の範囲が異なります。

こちらでは、電験一種〜電験三種の仕事内容について、監督可能な電気工作物と電気工作物の具体例を解説していきます。

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電気主任技術者の資格を取得するには?難易度や勉強方法について解説

電気主任技術者の資格は、電気分野でのキャリア形成や技術者としての信頼性向上に直結するため、将来性のある資格として注目されています。

国家資格…

第一種電気主任技術者(電験一種)

監督可能な電気工作物電気工作物の具体例
全て例)大手電力会社が保有する事業用電気工作物
・送電線、変電所
・大型の火力発電所など
(200万kW程度以上)

電験一種は、電気主任技術者の中でも最上位資格であり、大規模で高度な電気設備を扱える点が最大の特徴です。発電所や変電所といった、国家インフラ級の設備が監督可能な電気工作物に含まれます。

電気工作物の具体例としては大容量の発電設備、高電圧の受変電設備、大規模工場の電力システムなどが挙げられます。これらの設備は、電力の安定供給に直結する、社会にとって重要なインフラ設備です。

そのため設備の保安管理だけでなく、運用計画の立案やトラブル発生時の技術判断など、より高度な専門性が求められます。電力の根幹を支える責任の重い仕事であり、技術的な視点とマネジメント力の両方が必要とされる点が特徴です。

第二種電気主任技術者(電験二種)

監督可能な電気工作物電気工作物の具体例
電圧17万V未満例)特別高圧で受電する自家用電気工作物
・大規模な工場・商業施設
・太陽電池発電所(2千kW以上)
6万6千V又は7万7千Vで系統連系する場合が多い

電験二種は、高圧から特別高圧まで幅広い電気設備を扱える中核的な資格です。電験二種は病院などの大規模施設、太陽電池発電所の電気保安を担います。

監督可能な電気工作物には、大型受変電設備や自家発電設備が含まれます。

電験二種には設備点検や故障対応に加え、電力使用計画の最適化や更新工事の技術判断も求められます。現場の安全と安定稼働を支える、実務的な役割が特徴です。

現場運用の要となる資格として、多様な設備に対応できる総合力が必要とされます。

第三種電気主任技術者(電験三種)

監督可能な電気工作物電気工作物の具体例
電圧5万V未満かつ
出力5千kW未満
(出力5千kW以上の発電所を除く)
例)高圧で受電する自家用電気工作物
・5千kW未満の発電設備
・ビルや工場、コンビニ 等
・太陽電池発電所(50kW以上2千kW 未満)
6千6百Vで系統連系する場合が多い

電験三種は、一般的な事業所で使われる電気設備を、安全に運用するための基礎資格です。主にビルや商業施設、中小規模工場などで必要とされます。

監督可能な電気工作物は、高圧受電設備までが対象です。日常点検や設備の劣化確認、トラブル時の初期対応が主な業務で、電力の安定供給を維持します。

電気の守り手として最初に担う役割であり、電気保安の基本を身につけるステップとなります。

電気主任技術者の仕事内容|保安管理業務について

電気主任技術者の仕事風景

電気主任技術者は、電気事業法の第43条第4項により「事業用電気工作物の工事、維持および運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない」と定められています。

業務は多岐に渡り、以下が電気主任技術者の主な仕事内容です。

  • 定例点検(月次・年次)
  • 電気設備の工事計画の立案
  • 事故・故障対応
  • 報告書類の作成や提出
  • 需要家(お客さま)へのコンサルタント業務
  • 保守管理に携わる担当者への教育

これらの業務内容ゆえに、電気に関する知識だけでなく、コミュニケーションスキルや技術力も要求される仕事です。

月次点検について

月次点検は、設備が運転中の状態において点検を行うもので、点検の内容は、電気工作物の外観点検、測定器等による異常の有無の確認などを行い、事故の未然防止に努めることです。

月次点検の仕事風景

原則として、毎月1回、使用中の電気設備の点検および測定を実施し、その結果をお知らせします。設備の形態や条件によっては、隔月1回または3カ月1回の月次点検になります。
注意点としては、活線状態であるため、感電しないように注意する必要があります。

(1) 外観点検
主として目視により設備の状態を確認します。

  • 配線の確認:電気工作物の取付状況、過熱、腐食、汚損、亀裂、異音および異臭などを目視で確認します。

(2) 測定
指示計器および携行している測定器類を使い、設備の状況を確認します。

  • 電圧・電流の測定:配電盤等に取り付けられている電圧計、電流計により電圧、負荷電流を測定し、電圧値の適否や過負荷等の有無などを確認します。
  • 漏れ電流の測定: B種接地工事値の接地線に流れる漏洩電流を測定し、低圧回路の絶縁状態の確認をします。
  • 過熱状況のチェック:高圧機器および接続部等の温度測定等により過熱の有無を確認します。
  • 非常用発電機の試験:緊急時に動作する発電機の性能や燃料消費を定期的に確認します。
    工場やビルの電気設備が正常に稼働するよう、定期的に電圧や電流の確認、精密試験と異常箇所の特定など、細かな作業が求められるため、注意深さと専門知識が不可欠です。

年次点検について

年次点検は、月次点検の点検項目に加え、1年に1回、受電設備、配電設備および使用設備を停止して外観点検、測定および試験を行います。

また、点検の内容によっては年2回のものもあり、2年毎や3年毎に行われるものもあります。

電気事業法や関連法規に基づき、設備の設置や運用が適切であるかをチェックします。

年次点検の仕事風景

年次点検は月次点検に加えて、次の測定試験等を行います。

  • 絶縁抵抗測定
  • 接地抵抗測定
  • 保護継電器・遮断器試験
  • 警報装置試験
  • シーケンス試験
  • 非常用予備発電設備試験
  • 蓄電池設備試験
  • その他必要に応じた測定・試験・確認など
  • 絶縁油採取試験

以上の作業を、複数人で行います。

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事故対応・臨時点検について

事故対応・臨時点検仕事風景

電気工作物に異常が発生した場合や、発生の恐れがある場合に、点検や測定および各種試験を実施し、原因の調査および探査などを行い、必要に応じて応急の措置をおこないます。

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工事期間中の点検・竣工検査について

工事期間中の点検・竣工検査の打ち合わせ風景

工事期間中の点検は、電気設備の新設および設備変更に伴う工事に立ち合う上で、電気設備技術基準等に沿った工事・施工管理などについて、指導や助言を行います。

竣工検査は、電気工作物の新規設置、増減設または変更の工事が終了した後、使用前に実施する検査です。電気工作物の点検、保護装置の動作確認や耐電力試験について、電気設備技術基準等に適合しているかを確認します。

電気主任技術者の一日について

8:00出勤
8:30朝礼
8:45現場移動
9:30月次・年次点検(2〜3件)
12:00昼食
13:00月次・年次点検(2〜3件)
16:00帰社
16:30報告書作成・翌日準備
17:10退勤

1日のスタートは事業所に出勤後、朝礼を行いその日の準備をして月次点検のお客様へ向かいます。月次点検の他、年次点検の場合は、複数人(組作業)で点検を行います。

昼食を挟んで、午後の点検を実施した後、事業所に帰所、報告書類の作成や翌日の準備を行います。

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電気主任技術者の年収と独立について

こちらでは電気主任技術者の年収、独立すればいくらくらい売上を挙げられるのかについて解説していきます。

そこで今回は、職業情報提供サイトjob tagを参考に、電気工作物ごとによる、それぞれの職業の年収を紹介していきます。

こちらでは「電験三種」をビル施設管理、「電験二種」以上を太陽光発電のメンテナンスや発電所運転管理、電気技術者と定義しました。

その結果、年収の違いは次のように出ています。

職業年収
電験三種ビル施設管理458万円
電験二種以上太陽光発電のメンテナンス586.3万円
発電所運転管理658.6万円
電気技術者755.2万円
※これらの仕事には、電気主任技術者以外にも、様々な資格を求められる場合があります。
出典:ビル施設管理 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
出典:太陽光発電のメンテナンス – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
出典:発電所運転管理 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
出典:電気技術者 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

フリーランスになれば年間売上1,000万円以上も可能

織田秀彦さんは40歳で電気主任技術者に転職、5年ほど経験を積んでから独立し、現在では年間売上1,000万円を達成しています。織田さんは、地元の大型スーパーで電気主任技術者の経験を積み、会社を辞めてからは九州電気管理技術者協会に入りました。

独立後は自分で仕事を取ってくるのは難しいため、各地域の電気管理技術者協会等に入って、仕事を紹介してもらいます。45歳で独立しましたが、協会に加入してから20年以上が経過し、66歳を過ぎても電気管理技術者として働いています。

そして、年間売上が1,000万円を達成した年もあるとのことです。
電気主任技術者は独立しても、電気管理技術者協会等に入ることで、仕事の紹介のほかにも勉強会に参加して、電気の勉強を継続できます。

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電気主任技術者の魅力とは?やりがいを感じる5つの理由

電気主任技術者の仕事風景

電気主任技術者は、電気設備の保安を担う国家資格保有者として、社会に欠かせない役割を果たしています。その高い専門性や社会的需要の高さから、多くの魅力とやりがいがある仕事です。

主に次の5つが、電気主任技術者の魅力ややりがいを感じる理由です。

  1. 法律で定められた業務を担う責任と誇り
  2. 多様な業界で活躍できる柔軟性
  3. 高い将来性と需要
  4. キャリアアップと高収入の可能性
  5. 社会に貢献するやりがい

①法律で定められた業務を担う責任と誇り

電気主任技術者は、電気事業法に基づき電気設備の工事、維持、運用に関する保安の監督を行う国家資格保有者です。

また、電気事業法により工場、オフィスビル、商業施設などの一定規模以上の電気設備には電気主任技術者の選任が義務付けられています。

電気主任技術者はこれらの電気設備を管理し、事故や停電を未然に防ぐための監督を行います。

②多様な業界で活躍できる柔軟性

電気主任技術者は、活躍の場が非常に広いのも特徴です。工場やオフィスビル、商業施設、発電所、さらには再生可能エネルギー施設まで、多岐にわたる業界でそのスキルを発揮できます。

③高い将来性と需要

社会の基盤となりつつあるのが、生成AIです。このAIを扱うデータセンターには、電気主任技術者が必要であり、電力の安定と安全を守る社会的使命があります。

電気の消費量が増え続ける現代社会では、電気主任技術者の存在がさらに重要視されています。

経済産業省の調査では2030年度時点で、第二種電気主任技術者は約1,000人不足、第三種電気主任技術者は約800人不足する可能性があるとされています。

人口減少を背景として、その後は主に供給側の要因から、需給ギャップは更に拡大する可能性があるとされており、資格を持つことで長く安定したキャリアが築けます。

④キャリアアップと高収入の可能性

電気主任技術者は、実務経験を積むことでキャリアアップが可能です。また、上位資格である「第一種」「第二種」を取得すれば、より大規模な現場での活躍や高収入を得ることができます。

⑤社会に貢献するやりがい

電気主任技術者は、災害時やトラブル時に電気設備を復旧し、人々の生活や経済活動を支えます。その使命感が、多くの技術者にとって最大のやりがいです。

電気主任技術者は、独占業務を担う責任感や社会的需要の高さ、多様な活躍の場、そして将来性や収入面での魅力を兼ね備えた職種です。

その専門知識とスキルを磨き続けることで、長く安定したキャリアを築きつつ、多くのやりがいを感じられるでしょう。資格取得を目指して挑戦する価値が十分にある仕事です。

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電気主任技術者になるためには?試験内容と合わせて解説

電気主任技術者の仕事風景

電気主任技術者になるためには、電気主任技術者免状を取得する必要があります。こちらでは、電気主任技術者免状を取得する方法と、試験内容について解説していきます。

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電気主任技術者の資格を取得するには?難易度や勉強方法について解説

電気主任技術者の資格は、電気分野でのキャリア形成や技術者としての信頼性向上に直結するため、将来性のある資格として注目されています。

国家資格…

電気主任技術者免状を取得する方法

免状種類取得方法必要な実務経験年数
第1種試験
実務経験認定校(大学)卒業者5年※2
第2種免状取得者5年
第2種試験
実務経験認定校(大学)卒業者3年※2
認定校(短大または高専)卒業者5年※2
第3種免状取得者5年
第3種試験
実務経験認定校(大学)卒業者1年※2
認定校(短大または高専)卒業者2年※2
認定校(高校)卒業者3年※2
※1 実務経験は、第三種は電圧500Ⅴ以上、第二種は電圧1万Ⅴ以上、第一種は5万V以上の電気工作物についての工事、維持、運用業務。 
※2 卒業前の実務経験も加算可能。ただし、卒業前の実務経験は実際の従事期間の1/2が実務経験年数に加算される。

電気主任技術者免状を取得する方法は、次の2通りです。

  1. 電気主任技術者試験に合格する
  2. 認定校等を卒業して、実務経験による取得する

最も一般的なのが電気主任技術者試験に合格するルートです。三種・二種・一種の順に難易度が上がり、合格後に免状申請を行うことで正式に資格を得られます。

もう一つが、認定校と呼ばれる大学・短大・高専・高校を卒業し、所定の実務経験を積んで取得する方法です。

設備保全や電気工事の現場で経験を重ねることで、申請が可能になります。

「試験合格」か「認定校卒業+実務経験」か、この二つが取得の基本ルートとなり、自分のキャリアに合わせて選択できます。

※試験の概要はこちら
出典:電気主任技術者の資格概要|一般社団法人 電気技術者試験センター

※認定校の一覧はこちら
出典:電気主任技術者認定校一覧(第1種)

試験内容

電気主任技術者の試験は、第一種・第二種と第三種で違います。

電験一種と二種の試験内容

第一種・第二種の場合、試験は一次と二次に分かれており、一次試験に合格すると二次試験に進みます。

一次試験と二次試験の内容は、次の通りです。

一次試験理論、電力、機械、法規(マークシート方式で実施)
二次試験電力・管理、機械・制御(記述方式で実施)

電験三種の試験内容

電験三種の試験では、電気設備の安全管理に必要な基礎知識が問われます。
試験科目は「理論」「電力」「機械」「法規」の4分野です。試験は、全てマークシート方式で実施されます。

合格基準は、各科目100点満点中60点以上です。また、4科目中、一部の科目だけ合格した場合は「科目合格」となり、最大3年間、当該科目の試験が免除されます。

出題範囲は電気理論から管理設備、関連法令まで幅広く、実務経験がなくても受験可能ですが、合格率はおおむね8〜20%程度です。

電気主任技術者に向いている人材とは

電気主任技術者に向いている人材とは、責任感の強い人や継続的な学習意欲など、次の5つです。

  1. 責任感が強い人
  2. 継続的な学習意欲のある人
  3. コミュニケーション能力がある人
  4. コツコツと仕事ができる人
  5. 問題解決能力がある人

これら全てが必要とは言いませんが、1つでも当てはまると電気主任技術者に向いています。

  • 1:責任感の強さ
    電気設備の保安監督は、人命や財産に関わる重要な仕事です。一つのミスが大きな事故につながる可能性があるため、強い責任感を持って業務に取り組める人が求められます。
  • 2:継続的な学習意欲のある人
    電気技術は常に進化しており、新しい知識や技術を学び続けることが不可欠です。努力を継続できる人が向いています。
  • 3:コミュニケーション能力がある人
    関係法令や設備の状況を関係者に説明したり、他の技術者や作業員と連携したりする場面が多いため、コミュニケーション能力は重要です。
  • 4:コツコツと仕事ができる人
    日常点検など、地道な作業も多いため、コツコツと注意深く作業に取り組める人が向いています。
  • 5:問題解決能力がある人
    予期せぬトラブルが発生した際に、冷静に原因を分析し、適切な対応ができる論理的な思考力が必要です。

電気主任技術者に関するよくある質問

電気主任技術者を目指す人や、資格取得を検討している方に向けて、よく寄せられる質問をまとめました。

資格取得に向けた疑問を解消し、安心して試験やキャリア形成に取り組めるようお役立てください。

資格取得について

電気主任技術者とはどのような仕事ですか?

電気主任技術者は、電気事業法に基づき電気設備の工事、維持、運用に関する保安の監督を行う国家資格保有者です。また、電気事業法により工場、オフィスビル、商業施設などの一定規模以上の電気設備には電気主任技術者の選任が義務付けられており、これらの電気設備を管理し、事故や停電を未然に防ぐための監督を行います。

資格にはどのような種類がありますか?

電気主任技術者の資格は、取り扱うことができる電圧によって、「第一種」「第二種」「第三種」の3種類があります。「第一種」はすべての事業用電気工作物。「第二種」は電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物。「第三種」電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物(出力5千キロワット以上の発電所を除く)。電気工作物とは、発電、蓄電、変電、送電、配電又は電気の使用のために設置する工作物(機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路等)をいい、事業用電気工作物、一般用電気工作物があります。

資格を取得するための要件はありますか?

電気主任技術者の資格を取得するためには、試験に合格するか、実務経験により取得するかの2通りの方法があります。
試験の受験資格は制限が設けられていないため、実務経験がなくても試験に合格すれば、電気主任技術者の資格を取得することが可能です。
実務経験により電気主任技術者の資格を取得する場合、経済産業大臣が認定する電気主任技術者認定校を卒業した上で、取得を目指す免状の種類を踏まえて定められた電圧以上の設備に関する実務を一定期間経験する必要があります。

試験について

電気主任技術者試験の難易度はどのくらいですか?

試験は難易度が高いとされ、特に第一種と第二種は合格率が5%前後です。第三種は比較的受験者が多く、合格率は16%前後となっています。過去の合格率については一般財団法人電気技術者試験センターのHPを参照ください。
第一種:https://www.shiken.or.jp/chief/first/result/
第二種:https://www.shiken.or.jp/chief/second/result/
第三種:https://www.shiken.or.jp/chief/third/result/

試験内容はどのようなものですか?

一次試験では「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目が出題されます。第一種・第二種ではさらに二次試験があり、「電力・管理」と「機械・制御」の記述問題が課されます。試験は略称で呼ばれることも多く、第三種電気主任技術者試験の場合、「電験三種」と呼ばれています。

科目合格制度について教えてください。

一次試験では科目合格制度があり、一度合格した科目は3年間有効です。これにより、一度に全科目を合格する必要はありません。

キャリアに関する質問

電気主任技術者の資格を取得するとどのような仕事ができますか?

発電所、変電所、工場、ビルなどでの電気設備の管理や保守業務に携わることができます。また、再生可能エネルギー分野での需要も増えています。

資格取得後の年収はどのくらいですか?

第三種電気主任技術者で未経験の場合は、年齢を問わず300万円台~400万円台からのスタートが多いようです。 初めは年収が少ないと感じるかもしれません。 ただ、電気主任技術者の資格は、難易度が高い試験に合格して取得でき、専門職でもあることから、技術を身につければそこから大きく年収アップすることはあり得ます。

その他の質問

女性でも電気主任技術者になれますか?

もちろん可能です。近年では女性の電気主任技術者も増加しており、性別を問わず活躍の場があります。

資格を取得するメリットは何ですか?

需要が安定しているため、長期的に安心して働けます。また、資格があることで就職や転職時に有利になり、キャリアアップや収入増加が期待できます。

将来的に需要はありますか?

電気主任技術者の需要は高まっています。経済産業省の報告によると、2030年には約2000人が不足すると予測されており、特に再生可能エネルギー分野での活躍が見込まれます。

まとめ:電気主任技術者としてのキャリアを目指そう!

電気主任技術者は、電気設備の保安を担う専門家として、社会のあらゆる場面で必要とされ続ける存在です。

資格の種類によって仕事内容や扱える設備の範囲は異なりますが、電気の安全と安定を守る重要な役割を担います。

試験や実務を通じて技術を磨くことで、年収アップやキャリアの広がりも期待できます。電気を支える仕事に興味があるなら、挑戦する価値は十分にあります。

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