脳の戦闘モードを遮断! 『スクリーン門限』
もっとも大事なのは「寝る1時間前からは、テレビやパソコン・スマートフォンなどのスクリーンを一切見ない」こと。
ニュースサイト『ハフィントン・ポスト』の創設者として知られるアリアナ・ ハフィントン氏は、睡眠を犠牲にして働いた結果、著しく心身を壊した経験から、睡眠について深く学び、著書『スリープ・レボリューション』を上梓しました。彼女は「いい仕事をするためには良質な睡眠をとることが必須。 そのためには、寝る前にスクリーンを見てはいけない、寝室にスマートフォンを持ち込むなどもってのほかである」と語っています。 事実、スクリーンが発する光は眠りの質を下げ、睡眠リズムを狂わせることが、さまざまな研究から明らかになっています。
しかし、「寝なくては」と焦れば焦るほど、なかなか眠れない状態が続いてしまうのです。
スクリーンを遮断するメリット
スクリーンを遮断することのメリットは次の3つ。
・ブルーライトによる体内時計の乱れを防止
・仕事からの完全シャットダウンで仕事の意識から解放
・自分から情報を探しに行かないことで脳の働きをストップさせる
・ブルーライトによる体内時計の乱れを防止
ブルーライトは網膜まで到達する、とても強いエネルギーを持っています。パソコンやスマートフォンなどのLED ディスプレイ、LED照明にはブルーライトが多く含まれており、夜間に浴びると、眠気を引き起こすメラトニンの分泌が減少して体内時計を狂わせ、睡眠の質を下げる原因になります。
・仕事からの完全シャットダウンで仕事の意識から解放
心身ともにリラックス状態をつくるには、緊張させるものをベッドに持ち込まないことです。とくに気をつけたいのがスマートフォン。寝る前の気晴らしのつもりで触っていても、メールや情報が飛び込んできてしまい、目を覚ましてしまいます。睡眠前は、目につかないところに置くか、電源を切っておきましょう。
・自分から情報を探しに行かないことで脳の働きをストップさせる
仕事中はつねに自分から発信したり、情報を探しに行ったりしているため、体も意識も戦闘モードになりがち。ただぼーっと受け取る側に回り、戦闘モードをぷつっと切ってしまいましょう。
スクリーンを見る代わりに紙の本を読もう
スクリーンを見ない代わりに、紙の本を読んでみませんか。過剰な光が目に入ってこなくなり、かつ「ただ活字を追う」ことで受信モードに切り替わり、自然な眠りを誘ってくれます。とはいえ、くれぐれも自分の仕事に関するものは読まないこと。仕事スイッチをオフにするために、小説やエッセイ、趣味の本、刺激的過ぎないノンフィクションなどを選びましょう。
もし、寝る前たった1時間でもスマートフォンに触れないことで不安になるようなら、それはあなたが「スマートフォンに支配されている」サインです。今日からスクリーン門限を習慣化してみてください。
元記事「『スクリーン門限』で質の良い眠りを手に入れる」は2019年6月6日にBUSINESS LIFEに掲載されたものです。
『スクリーン門限』で質の良い眠りを手に入れる | BUSINESS LIFE
https://business-life.jp/sleep/15178仕事のパフォーマンスを上げるのに不可欠なのは、良質な睡眠だ。しかしそれを妨げるのは「不安」や「緊張」である。 「明日起きられなかったらどうしよう」「早めに出社してプレゼンの準備をしなければ」 こういった意識や感情が心身の「安心」を損ね、眠りの質を低下させる。心地いい眠りのために必要なのは「安心感」だからだ。 では、「安心して眠る」状況をつくりだすために必要なのは何か。一流が通う"疲労回復