電験三種とは?仕事内容や取得のメリット、試験の概要など詳しく解説します

電験三種とは?仕事内容や取得のメリット、試験の概要など詳しく解説します

電気に関わる資格としてよく聞く「電験三種」。どのような資格か知っているでしょうか。 電験三種とはなんの資格なのか、どのような勉強が必要なのか、勉強のコツなど、詳しく紹介いたします!


電験三種とは?

電験三種とは、「第三種電気主任技術者試験」という資格の略称です。

電気主任技術者は、第一種から第三種に分類されている国家資格で、取得すると、ビルや工場、学校などに設置される電気施設の保安・監督を担当することができます。

大きな電気を使う施設では電気主任技術者が管理監督しなくてはならないと法律で義務づけられているため、電験三種は社会的ニーズが高い国家資格となっています。

電気主任技術者の仕事内容

電気主任技術者は電気設備を安全に使用するための保安業務を行います。

主な仕事内容は、定期的な点検や検査などです。電気配線や電気機器に異常がないか確認したり、施設の電気設備が正常かどうかの試験をしたりします。

保安業務について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

電気保安って具体的にどんな仕事?を解説します!

https://www.watt-mag.jp/articles/157

電気保安とは、言葉のとおり電気を安全に利用するために定期的な点検や検査を行うことです。このお仕事が適切に行われないと、漏電や火災事故が発生する危険性が高まります。つまり、電気保安を行う電気主任技術者は、そうした危険から日々、私たちの生活を守っているということです。本記事では、電気主任技術者の資格を有する僕が、電気保安のお仕事について詳しくお伝えしていきます。

資格における第一種〜第三種の違いは、扱うことのできる業務の範囲です。

電験一種:すべての事業用電気工作物
電験二種:電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物
電験三種:電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物(出力5千キロワット以上の発電所を除く)

上記の通り、電験三種を取得すると、電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物の保安・監督をすることができます。5万ボルトと言われても想像が沸きにくいと思いますが、街中のビルや施設はほとんど5万ボルト以下です。そのため、電験三種を取得することで身近な建物のほとんどを対応することができます。

しかし、鉄道施設や発電所、大きな工場などの電圧は5万ボルトを超えます。鉄道施設や発電所、大きな工場などで業務を行う際は、第一種、第二種の資格が必要となりますので、資格取得を視野に入れておきましょう。

電験三種を取得する3つのメリット

権威性がある

電験三種は難関国家資格であることから、就活の際に「コツコツと勉強を続けられる努力家で、多くの知識を持つすごい人」という位置づけでみられることが多い資格です。

需要があるので仕事に困らない

有資格者が語る!「電験三種取得のメリット」とは

https://www.watt-mag.jp/articles/160

難関国家資格である「電験三種」。とはいえ、どんなにすごい資格であったとしても難しくて勉強が大変そうならなるべく避けたい…。 しかし、“もし”取得できたとしたら、あなたにどんな未来が待っているでしょうか?先にそれを知ってから勉強をするかどうか考えてみても遅くはありません。まずは所有していると将来どんな仕事ができるのか、どんなメリットがあるのかをお伝えしましょう。

電気を使う施設では電気主任技術者が管理監督しなくてはならないと法律で義務づけられているため、社会的ニーズがとても高いです。

大きな達成感を得られる

電気トラブルが発生した際は、解決策を導く役割として、ダイナミックかつやりがいのある仕事をすることができます。解決した後に感謝の言葉をもらうと大きな達成感も得られますよ!

電験三種のメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

電験三種の試験内容

電験三種は誰でも受験可能な資格で、理論・電力・機械・法規の4科目を3年以内にすべて合格することで資格を取得できます。
マークシート、5肢択一方式で、各科目60点以上で合格となります。(ただし年度により合格点数に変動がある可能性があります)

電験三種の試験内容について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

有資格者が簡単に解説する「電験三種」の試験の中身

https://www.watt-mag.jp/articles/155

電気保安には欠かせない国家資格である「電験三種」。名前は聞いたことがあっても、試験の内容までは知らない方も多いかもしれません。今回は、有資格者の僕が、なるべくわかりやすく解説します。

初心者におすすめの参考書

電験三種を受験する人に向けた参考書は多くありますが、そのほとんどが高校や大学で電気を学んだ人に向けて書かれた参考書です。そのため、高校や大学で専攻していない人にはなかなか理解できない場合もあります。

以下の記事では、電気を学んでこなかった人に向けた参考書を紹介しています。ぜひご覧ください。

独学のおとも!おすすめの電験三種参考書3選

https://www.watt-mag.jp/articles/286

電験三種を受験する際の必須アイテム、参考書。独学で勉強する際にオススメの参考書をご紹介します。

受験案内

試験は、8月下旬と3月下旬の年2回実施されています。
申込手続は、郵便、またはインターネットにて行われていますので、日程や必要なものなど確認しておきましょう。

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