へアドライヤーはこんな仕組みでできている
髪の毛を乾かす際に利用する電気製品・ヘアドライヤーは、コンセントに繋げてスイッチをONすることで風が発生します。また、製品についたスイッチを動かすことで、風の強弱、温風・冷風が簡単に操作できます。何気なく使用しているものの、こんなに簡単に切り替えることができるのだと、不思議に思ったことはないでしょうか。まずはどのような仕組みや構造になっているかを見ていきましょう。
風を発生している部位は「ファン」と呼ばれる部品
ファンとは、回転運動により風を発生する部品のこと。この部品にモーターを接続し、電気を流すことでモーターとともに回転させます。そうしてファンが回転することで、風を発生させることができるわけです。
風圧を強くする場合はモーターを速く、風圧を弱める場合はモーターを遅くする。つまり、基本的には扇風機と同じ原理でできているのです。

温風を生み出すために「抵抗加熱」の原理が応用されている
では、ただの風をどのような仕組みで温かくできるのでしょうか。そこには「抵抗加熱」という原理が利用されています。
抵抗加熱とは導線に電気を流した際に、その導線が持つ電気抵抗値により発熱する現象を言います。この抵抗加熱により、温まった導線(図1では電熱線と表現しています。)に対して風を吹きかけることで、温風を発生することができるのです。この場合導線は銅線ではなく、ニクロム線のような電気抵抗値が高い素材が用いられます。

中学生時代に理科で学んだ「ジュールの法則」を思い出してみよう!
ジュール熱=電流^2×電気抵抗値×時間(ジュールの法則)
この法則からは、熱を生むためには大きな電気抵抗値を持つ素材(ニクロム線)を用いる必要があることがわかります。また、家庭のブレーカーが落ちてしまいますのであまり電流を大きくすることはできません。
まとめ
こんなに身近な電気製品にも電気の技術がしっかり活躍しているのです。世の中にはさらにたくさんの電気製品が存在します。電気の世界をもっとのぞいてみませんか。
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