イライラしたときの3つの対処法!アンガーマネジメントで怒りをコントロールしよう

イライラしたときの3つの対処法!アンガーマネジメントで怒りをコントロールしよう

「ちょっとしたことなのにイライラするのは自分だけ?」「すぐに怒っちゃう自分をどうにかしたい」など、気づかないうちにイライラしたことはありませんか。今回は、アンガーマネジメントという怒りのコントロール方法について解説。イライラしたときの3つの対処法も解説します。


どうして人は怒るんだろう

怒りという感情は2次的なもので、何かに対するストレスや不満がたまることで生じやすくなります。
コップと水でイメージしてみましょう。コップがあなたで水がストレスや不満とします。水を注ぐと少しずつコップの中にたまり、水はコップいっぱいになるとこぼれそうになりながら表面で保ちます。しかし、水を注ぎ続けると水はこぼれてしまいますよね。

このように、日常生活でストレスや不満が少しずつ積み重なっていき、限界まで積み重なったときに些細なことに反応して怒るという流れです。

アンガーマネジメントとは

「怒る」は人が持つ特有の感情であり、完全に止めることは難しいとされています。アンガーマネジメントは、「怒ることを止める」ではなく、「怒りを上手にコントロールすること」に注目した方法です。
アンガーマネジメントでは、まずカッとなる自分を抑える方法を探します。怒る感情のピークは、怒りたくなることから6秒と言われているため、はじめの6秒で自分の感情をコントロールする方法を身につけましょう。

イライラしたときに実践しよう「3つの対処法」

イライラとした感情が積もっていくことで、怒りが爆発します。イライラは怒りの一歩手前の状態なのです。これから紹介する3つの対処法はどれもすぐにできる方法。6秒以内にできますから、イライラしたときに試してみてください。

①自分に「落ち着こう」と唱えてみる

イライラしているときは心に余裕がなく、ついつい悪い方へと考えがちです。自分がイライラしているなと感じたときは、「大丈夫」や「一旦落ち着こう」など自分に自己暗示をしてみましょう。もちろん、家族や友人など人に言ってもらっても大丈夫です。

「落ち着こう」と言葉にするだけでも、人は安心して心に余裕が少し生まれます。自分の心を落ち着かせるために、深呼吸をして身体をリラックスさせるのも効果的ですから、まずは心と身体の緊張状態をほぐしてあげましょう。

②その場を離れる

友人とケンカをしたり、物事がうまくいかったりしてイライラを感じたときは、いったん手を止める、その場を離れることもおすすめです。
ケンカをした友人の顔や、思い通りにいかないグッズなど、イライラしているときは見れば見るほどどんどん鬱憤が溜まりがちです。イライラの原因となるものから距離を置くことで、一気に気持ちを落ち着かせることができますよ。
別室へ行き、全く異なることへ意識を向けると気晴らしにもなりますので、より心を落ち着かせることができるのです。

③出来事や怒りを紙に書いて客観視してみる

3つ目の対処法は予防法です。
人は意外と些細なことで怒ってしまうので、実は「私って、一体何に怒っていたんだっけ?」と混乱することもしばしば。自分が何に怒ったのかを紙に書いて振り返ることで、怒りのパターンを知りましょう。客観視してみると、「このときこうすればよかったかな」など気づくことが出てきます。

たとえば、「Aさんと話すといつもケンカで怒っているな」など気づくことができたら、「しばらくAさんと話すのは控えよう」と行動を変えることができますし、イライラしたことに0点(イライラしていない)~10点(すごくイライラした)の点数をつけることで、「これくらいなら我慢できるかも」という限界を知り、怒りをコントロールしやすくなります。

例:
・大好きなお菓子を弟に取られた…7点(結構イライラした)
・急いでいるときに先生に呼び出された…4点(少しイラっとした)
・急な小テストがあった…2点(一瞬イラっとした)

このように点数化してみると客観視しやすくなり、自分が何にイライラしやすいのかを把握できます。

6秒で落ち着ける自分になろう

「怒り」は、普段からのストレスや不満が積み重なって、ある日突然爆発する感情です。そのため、怒ること自体は止めがたくコントロールしづらい感情と言えます。
しかし、逆を言えば「怒り」は最初の6秒を乗り越えることでコントロールができるものです。今回ご紹介したアンガーマネジメントで怒りをコントロールして、心穏やかに過ごしていきましょうね。

プロフィール

しあん

臨床心理士・公認心理師。国立大学院修了後、精神科クリニックや学校現場にてカウンセラーとして従事。専門領域は臨床心理学、心理アセスメント。また、心理系大学院を目指す人のために『サイコロブログ』にて情報発信中。Twitterのアカウントはこちら

この記事のWriter

臨床心理士・公認心理師。国立大学院修了後、精神科クリニックや学校現場にてカウンセラーとして従事。専門領域は臨床心理学、心理アセスメント。
また、心理系大学院を目指す人のために『サイコロブログ』にて情報発信中。
https://saikolodsm.com/

関連するキーワード


アンガーマネジメント

関連する投稿


アンガーマネジメントとは?「怒り」の仕組みと解消方法4選

アンガーマネジメントとは?「怒り」の仕組みと解消方法4選

新入社員の指導の際についムカムカしたり、横柄な態度をとる上司に対してカッとなったり、取引先からの理不尽な要求に対し怒りを覚えてしまう。自分の「怒り」の感情と対峙し、ストレスを感じる場面が多々ありますが、「怒り」を感じることが悪いことではないと認識しておきましょう。この記事では「怒り」という感情がどうして起こるのか、怒りの感情とうまく付き合うためのアンガーマネジメントの方法を4つご紹介します。


最新の投稿


電気工事士の問題を解いてみようシリーズ 学科編①

電気工事士の問題を解いてみようシリーズ 学科編①

電気工事士の学科試験では実際にどんな問題が出て、なにを覚えればいいのでしょうか? 学科編①はコンセントを表す図記号について解説します。


【電気屋うさ坊】1〜4話「うさ坊登場!/ほか」

【電気屋うさ坊】1〜4話「うさ坊登場!/ほか」

新人電工のうさ坊たちがシドニー都市電設で繰り広げるドタバタ劇! 電気工事のお仕事に役立つ情報もある…かも…? 初回は1〜4話をまとめてお届け!


パリで国際会議デビュー…!? 電気保安協会の若手社員が見た世界の電気保安事情とは(後編)

パリで国際会議デビュー…!? 電気保安協会の若手社員が見た世界の電気保安事情とは(後編)

電気保安協会全国連絡会では、海外の電気保安の組織と定期的に情報交換を行っています。2023年10月、本部をパリに置く、電気設備の検査関係業務を手がける公益法人、フランス電力需要家保安協会(以下、CONSUEL)との情報交換会へ、電気保安協会の社員3名が参加しました。WattMagazineでは、普段は耳にすることができない気になる海外の電気事情について伺おうと、3名に会議を通して学んできたことをインタビュー。 後編では、日本と海外の違いなどについて語っていただきました。


最短で獲得!第二種電気工事士試験の技能試験対策「最低限おさえたいポイント」

最短で獲得!第二種電気工事士試験の技能試験対策「最低限おさえたいポイント」

筆記試験と異なり、技能試験は1つのミスで欠陥工事扱いとなり、不合格となります。しかし、事前に問題もわかるため試験対策さえすれば合格は可能ですので、万全の状態で試験に臨みましょう。今回は「最短」で合格するために最低限やっておきたいことをまとめました。ぜひ、ご参考ください!


パリで国際会議デビュー…!? 電気保安協会の若手社員が見た世界の電気保安事情とは(前編)

パリで国際会議デビュー…!? 電気保安協会の若手社員が見た世界の電気保安事情とは(前編)

電気保安協会全国連絡会では、海外の電気保安の組織と定期的に情報交換を行っています。2023年10月、本部をパリに置く、電気設備の検査関係業務を手がける公益法人、フランス電力需要家保安協会(以下、CONSUEL)との情報交換会へ、電気保安協会の社員3名が参加しました。WattMagazineでは、普段は耳にすることができない気になる海外の電気事情について伺おうと、3名に会議を通して学んできたことをインタビュー。それぞれ、どんな景色を見て、学んで、感じてきたのでしょうか…?


人気記事ランキング


>>総合人気ランキング