SNSで疲れてしまう理由はおもに「返信疲れ」
よく言われる「SNS疲れ」とは、コミュニケーションでの気疲れを指すことがほとんどです。なかでも、メッセージやコメントへの返信で「すぐに返さないと…」と気持ちが焦ってしまったり、「相手からどう思われているんだろう…」とコメント内容を気にしすぎてしまったりする、「返信疲れ」が疲れる原因だと言われています。
「返信疲れ」は、クラスや部活、習い事など多くのコミュニティに所属している人や、頻繁に連絡を取り合う方に多く見受けられます。中には「5分以内に返信してね」という独自ルールを作っている人もいるようですが、返信を強制することで余計にストレスを与えてしまうのです。SNSでのコミュニケーションも友だち関係を良好にする大事な要素ですが、厳しいルールを設けることなく、お互いに無理のない範囲で楽しく利用しましょう。
また、SNSの利用時間が長すぎたり、誹謗中傷、充実して見える周りと自分を見比べたりするなど、無意識のうちに疲れる使い方をしている人も少なくはないようです。

SNSを楽しむ3つのポイント
知らないうちにストレスが溜まっている人は、もしかしたらSNS疲れに対する自覚症状がないのかもしれません。SNSを楽しむ3つのポイントを知り、上手に使っていきましょう。
① SNSを利用する時間を決める
いつでも手軽に利用できるSNSですが、1日に利用する時間を制限することが重要です。
・自分の好きなことをするために個人で時間を決めておく
・使いすぎを誰かに止めてほしいため、家族で時間を決めておく
・友だち同士で「連絡は21時まで」など決めておく など
SNSで友だちと連絡を取り合っている場合、「何時〜何時までなら連絡できるよ」などと相手に伝えておくことで、返事を急ぐ心配も、メッセージやコメントを見て悩む時間も減らすことができます。

② 休む時間を作る
SNS疲れを感じる人はSNSを使いすぎている傾向があるため、あえて他のことをして休む時間を作ってみましょう。TVやマンガ、昼寝、スポーツ、遊びに出かけるなど、SNS以外に目を向けることで気持ちのリフレッシュにもなります。
休む時間は休むと決め、携帯やパソコン、タブレットなどを見えないように隠しておくことで、よりリラックスできるはず。
③ 友だちと直接会う

SNS上で頻繁にコミュニケーションをとる友だちとは、なるべく直接会う時間も作りましょう。実際に相手の表情を見て話すことで、「相手からどう思われているんだろう…」という不安を解消することができます。文章やスタンプだけのコミュニケーションでは誤解も生じやすいため、友だちとは直接会って安心感を得ることも大切です。
ルールを作って賢く利用しよう!
友だちと会えない日があるからこそ、会った時は楽しく遊べるように、SNSもちょっとした制限を設けて楽しみましょう。今回紹介した3つのポイントで、無理なく上手に活用してくださいね。
臨床心理士・公認心理師。国立大学院修了後、精神科クリニックや学校現場にてカウンセラーとして従事。専門領域は臨床心理学、心理アセスメント。
また、心理系大学院を目指す人のために『サイコロブログ』にて情報発信中。
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