「ジャンクフード中毒」の元凶は食品添加物
炭水化物や脂質がたっぷりのジャンクフードには大量の食品添加物が含まれています。「美味しそう、今すぐ食べたい」「今日はなんのバーガーを食べよう」
このとき、脳内では「ジャンクフード中毒」へつながる働きが発生しています。ファーストフード店では「おいしそう」と感じてすぐに、強烈なうまみを得ることができます。この強烈なうまみは、濃厚な人工調味料 ・添加物によるものです。このうまみが舌に直接働きかけると、脳は「①ファーストフード → ②おいしい→ ③快楽物質の分泌」というコードを記憶してしまいます。
ファーストフード店に入り、食品添加物による強烈なうまみを得る。一連の行動を何度も繰り返すうちに、このコードは習慣化されていきます。
「ファーストフード店に入れば、簡単に快楽が得られる。」と、脳が覚えてしまうと、何か、きっかけを得ただけでその刺激を求めるようになってしまうのです。
食品添加物の悪影響はこれだけでは終わりません。

食品添加物がミネラル不足を招く
食品添加物を消化するとき、大量のミネラルを必要とします。私たちの体は炭素・水素・酸素・窒素の主要元素、そしてミネラルで構成されています。このうち、ミネラルの働きは、体液量の調整や酸・アルカリ度の調整、筋肉や神経の働きの調節などです。生命維持には欠かせない重要な成分といえます。
しかし大量の食品添加物を摂取すると、その消化にミネラルを大量に消費しなければなりません。ジャンクフードを大量に食べてしまうということは、体内のミネラル不足を呼び起こします。また、食品添加物はミネラルを体内に吸収すること自体を阻害する働きも持っているのです。
亜鉛不足で味がわからなくなる
ミネラル不足の代表的な例として、「亜鉛不足」が挙げられます。
亜鉛の働きには、皮膚を健康に保つ、味覚を保つ、成長ホルモンの機能を保つなどがありますが、ジャンクフードの影響を受けやすく、日本人に特に不足しがちです。ファーストフードやコンビニ食品に多く 含まれる「ポリリン酸」や「フィチン酸」が、その吸収を妨げてしまうのです。
この亜鉛が不足すると、味を感じる「味蕾(みらい)」という部分に異常が発生します。具体的な症状として次のようなものがあります。
・味が薄く感じる
・甘みや酸っぱさが感じられない
・何を食べてもボソボソしているような感覚
その他の症状としては、成長遅延、皮膚障害などがあります。肌が荒れたり、擦り傷の治りが遅かったり。心あたりがある人はご注意を。

亜鉛はバランスのいい食事から
亜鉛不足にならないためにはどうするべきでしょうか。ファストフードを控えることはもちろんのこと、積極的に亜鉛を摂取していきたいところです。
亜鉛が多く含まれる食品としては、牡蠣が有名です。しかし牡蠣にも旬があり、日常的にとる食品として現実的ではありません。牡蠣には劣りますが、亜鉛を比較的多く含む食品は他にもあります。
・肉類
・大豆
・海藻
・穀類
例えば、主食に玄米、主菜に肉、副菜に海藻サラダ、大豆製品。定食のように一品目に頼りすぎず、バランスの良い食事を心がけましょう。

サプリメントは摂りすぎ注意!
「サプリメントで亜鉛を補おう」という考えには注意が必要。過剰摂取になる恐れがあります。亜鉛は過剰摂取すると、急性消化器症状(腹痛・下痢・吐き気など)、鉄の吸収阻害、銅の吸収阻害などの悪影響が。鉄が欠乏すると貧血が、銅が欠乏するとコレステロール値の低下などが引き起こされてしまいます。
ファーストフードは添加物のもつ中毒性・危険性を理解した上で、ファーストフードと向き合いましょう。
元記事「ファーストフードは添加物まみれ! ミネラル不足にご用心」は2022年3月6日にBUSINESS LIFEに掲載されたものです。

ファーストフードは添加物まみれ! ミネラル不足にご用心 | ビジネスライフ(BUSINESS LIFE)
https://business-life.jp/food/791「はたらく人のコンディショニング事典」(著:岩崎一郎、松村和夏、渡部卓)より ファーストフードは食品添加物だらけ 安くて手軽で、しかもおいしい。ファーストフードって便利ですよね。コンビニ弁当やスナック菓子、カップラーメンなど、ジャンクフードばかり食べてはいませんか。 とくにお腹が空いているときにはおいしそうに感じられるファーストフード。実は、この「おいしそう」にはたっぷりの食品添加物が使用されてい